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◆ 2013.01.01 月刊ぷらざ新連載★エッセイ「すべったりころんだり、たまに救われたりたり」スタート!
◆ 2012.10.31 月刊ぷらざ誌面「浪花の何話」バックナンバー追加(TOPページ下部)
◆ 2012.05.31 月刊ぷらざ誌面「福田ヨシの生涯 3回公演とも大入り満席で感謝と感動の幕!」
◆ 2012.04.29 「福田ヨシの生涯」関係者各位、観客のみなさまへのお礼
◆ 2012.04.22 演劇「“楠を守った賢女”福田ヨシの生涯」公演終了
◆ 2012.04.21 演劇「“楠を守った賢女”福田ヨシの生涯」公演スタート!
◆月刊ぷらざ誌面紹介 エッセイ「すべったりころんだり、たまに救われたりたり」
【福田ヨシの生涯】関係者各位、観客のみなさまへのお礼。
月刊「ぷらざ」誌面
4月21日22日の両日、佐賀市文化会館中ホールにて【福田ヨシの生涯】公演が催されました。3回の公演とも満席になり、舞台と客席が一体になれましたことを、ブログ上ではありますが心より感謝申し上げます。まず、私が一番に申し上げたいことは、この公演は、誰一人欠けても成せなかったものだと感じております。
脚本の依頼を受けてから、福田ヨシさんを詳しく調べていくうちに、私が書くのなら、どこに接点があるのかを考え続けました。なぜなら、書き手は、やはり人物に惚れ込まなければ情熱を注ぎ込めないと思っていたからです。
私が福田ヨシさんのどこに心惹かれたところは、正義感とまっすぐに自分の気持ちを行動に移すところです。特に、私が一番に着目したところは彼女の信仰心でした。なので、私の感じ入るヨシの考え方を、台詞を通して随所に書かせて頂きました。
この舞台はトータル三時間にも及ぶ長編になりましたが、新聞記者とカメラマンの狂言回しによって、舞台の背景が分かり易くなったかと思います。舞台の前半は、ヨシさんのおいたちについて焦点を当て、後半は、ヨシの心の動きが見えるように持っていきました。ヨシさんを取り囲む人物である、ミツやキク、お熊、そして牛島国枝、身寄りのない親子は、その当時の女性のさまざまな生き方を表現する重要な役割でした。わかば寮のシーンで登場した下村湖人、中島哀浪、高田保馬、北島マルボーロ(香月)は、佐賀の歴史に名を残した人物であり、チョコレートのくだりで名前が出てきたグリコは佐賀県発です。これらは、佐賀県のアピールの為にも絶対に必要でした。
和ませるために登場させた英語教師や、学生たち、中山五郎、選挙応援団、チンドン屋と可愛いい子役たちが舞台を盛り上げました。ヨシの亡き夫である正三は、ヨシへの愛情を描くために幽霊で登場させ、それとは対照的なものとして生きているがんがら乞食を登場させ、愛情とは何であるかを表現しました。
楠木の伐採を依頼された業者は、ヨシの楠木を守りたいと思う気持ちと母が子を守る力強い心情を比喩的に表現できたかと思います。そして、当時の佐賀県知事であった鍋島直紹氏は、一人の人間であり、また国に仕える立場との葛藤を表現しました。また驚いたことに、現在の佐賀県知事である古川康氏が三回目の公演に登場して下さいました。予期せぬことでしたが、過去と現代を繋ぐ架け橋のような面持ちになりました。
ヨシの娘である育子は、母を常に思いやり、またヨシの一番の理解者でありました。そして最後の死別のシーンは、誰もが経験する親族との別れです。それはまぎれもなく、親から子へ託す未来へのバトンタッチです。
ここでスタッフや裏方のみなさまのお名前をすべて書くことはできませんが、実行委員のみなさま、関係者各位さまのご尽力に感謝いたします。また、演出担当の野本則之は、力の限り才能を見せてくれました。本当にありがとうございます。
ご尽力下さいました堤惟義氏・坂田艶子氏・光武育子氏・吉村マサ子氏・福島幸典氏・事務局アート・ミュージック堂山寛氏・ぷらざ広報・浦原圭子氏・各メディア関係の方々に感謝申し上げます。