Diary

某月某日

 とあるお店に行った。
 奥様たちの集まり場所だ。
 その店は、小物やプレタな洋服が置いてあって、店主がコーヒーやケーキをサービスするので、サロン風の気楽な雰囲気が漂っている。私は、他の用事のついでにちょっと立ち寄っただけだったが、あまりに耳に飛び込んで来るお話がおもしろかったので、失礼ながら、友人へのプレゼントであるメルヘン調のレースの付いたエプロンを選ぶ時間に手間を取った。面白いと思ったのは、まず、一人の女性がプードルを抱っこしながら、店主の出してくれたコーヒーを飲んでいた。
 しばらくして、もう一人の女性の客が入って来て、横に座り、「あら、かわいいワンちゃんね」と言った。すると、「いえ、ケンタロウですの」と、不機嫌そうにプードルを抱いた女性が答えた。私は、あやうく、声を出して笑いそうになった。
 もう一人の客がその答えを無視して、「家の中で飼っていらっしゃるんでしょう?」
「当然ですわ。私の主人より大切にしてますの。もちろんベッドも供にしてますわ」
「あらあ・・。もちろんオスですわよね」
「ケンタロウです。あら、ごめんなさい。店長、もう二十分経ったかしら?」
「あ、そろそろ、二十分になりますよ」
「ごめんあそばせ、ちょいと車を動かして来ます」
「あら、奥様、駐車場に止めて来られませんでしたの?」
「駐車場に止めましたのよ」プードルを抱いた女性は、あわててバッグを掴み出て行った。
 私は、もうそこで、もう笑いを堪えきれなくなった。もう一人の女性客が、怪訝な顔をして、「また帰ってくるのに、止めている車をどうして動かすのかしらね・・・」と、店長に聞いた。
「店の前の駐車場は、二十分が無料なんですよ。だから、二十分ごとに出して、入れるということなんじゃないですか?」
「えっ、そういう手があったのね。私もそうするわ」と、もう一人の女性客もあわてて出て行った。

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2011年12月21日

 今日、レンタルビデオを借りに行った後、公園を通り抜けて歩いていた。
 すると、草むらの所で、おばあちゃんとそのお孫さんが草むらをかき分けて、「じい~ちゃん、じい~ちゃん」と呼んでいた。私はびっくりしてしまった。黒い子犬が草むらに隠れていた。孫が「ジルちゃんいたよ」と嬉しそうに叫んだ。
 携帯電話をプッシュを押しかけた右手をそろりとポケットへ…。

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某月某日

 私は普段、どじをする。「仕事以外の時は、集中力が切れるので」と言っておきたい。
 某所ふるさとへ帰った時はホテルへ泊まる。仕事仲間のNは、先輩の事務所に常に泊まっている。その日は朝早くから一緒に会議に出なくてはいけない。Nは、昨夜、一晩中飲んでいたようだった。
 朝7時からホテルのドアを叩く音がする。開けるとNだ。「おはようございます。先輩の事務所にはお風呂がないので、すみませんが、シャワーを借りてもいいですか?」と不機嫌な様子。「それに、携帯を失くしてしまいました。ショックです」
 可愛い後輩の頼みだ。お姉さんは、断るわけにはいかない。
 その日は、朝から空調に異変がおきた。夏の暑い盛りでクーラーが止まると、たまったものではない。だまっていても汗が出て不愉快きわまりなかったので、Nが来る前にフロントに電話をしていた。Nがシャワーに入っている間、受付の女性と二人のリペアーマンがやって来た。何故三人も?と、思ったが…。リペアーマンたちは、しばし、いろいろと点検していたが、直る見込みはなさそうだった。と、その時、Nがタオルを巻いてシャワー室から出て来た。その姿を見て、四人とも思惑は違うが、それぞれがばつの悪い顔をした。そして、リペアーマンの一人が「すみません」と言った。いやあ、そりゃあないよねえ。
 Nだけは、花柄のパンツでさっぱりした爽やかな顔をしていた。

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2011年12月21日

 心斎橋のとあるスーパー。
 私が焼肉のたれを籠に入れようとした時、「そっちはあかんでぇ~。それちゃう。うちはいつもこれを使っているんや。こっちがええで~」とおじさん。
 いろんな場所に住んでいたが、そういうことを言われたのは初めてだったので、驚いた。私は、おじさんの言う通りそれを買ってみたら、今までのより数倍おいしかった。大阪の口こみのコミュニティはなかなか良い。

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